副鼻腔炎(蓄膿症)
こんなお悩みはありませんか?
- 鼻づまりが続いていて、鼻で息ができない
- 鼻水が黄色や緑色になってきた、においがある
- 風邪をひいてから鼻の症状が長引いている
- のどの奥に鼻水が流れ落ちる感じ(後鼻漏)が不快
- 頭が重い、おでこや頬のあたりが痛む・圧迫感がある
- においがわかりにくくなってきた
- 子供の鼻水が1ヶ月以上止まらず、夜中に鼻が詰まって眠れない
- 以前に副鼻腔炎と言われたが、また繰り返している
副鼻腔炎は「鼻水が出るだけ」と軽視されがちですが、慢性化すると嗅覚障害や睡眠の質の低下、集中力の妨げにつながることがあります。特にお子様の場合、鼻づまりが続くことで口呼吸が習慣化し、顔の発育や学習への影響が懸念されることもあります。気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科へご相談ください。
副鼻腔炎(蓄膿症)とは
副鼻腔炎とは、鼻の周囲にある骨の空洞「副鼻腔(ふくびくう)」に炎症が起きた状態です。副鼻腔は頬・額・眼の内側・鼻の奥などに左右対称に存在し、それぞれ細い通路(自然孔)で鼻腔とつながっています。この通路が炎症によって腫れてふさがると、副鼻腔の中に膿や粘液がたまり、さまざまな不快症状が現れます。
「蓄膿症(ちくのうしょう)」は副鼻腔炎の俗称で、副鼻腔に膿がたまるイメージからこう呼ばれてきました。医学的には「副鼻腔炎」が正式名称ですが、「蓄膿症」という言葉で検索される方も多いため、本ページでは両方の名称を使用して解説します。
副鼻腔炎は発症からの期間によって大きく「急性副鼻腔炎」と「慢性副鼻腔炎」に分けられます。また、近年では従来型とは異なる経過をたどる「好酸球性副鼻腔炎(こうさんきゅうせいふくびくうえん)」も増加しており、治療のアプローチが異なります。
当院では問診・鼻内視鏡検査・必要に応じた画像検査(X線検査など)をもとに、副鼻腔炎の種類や重症度を評価し、一人ひとりに合った治療をご提案します。「鼻の症状が長引いている」とお感じの場合は、ぜひご相談ください。

副鼻腔炎の種類
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎は、風邪(ウイルス感染)をきっかけに細菌が副鼻腔に侵入して炎症を起こすことが多く、発症から4週間以内のものを指します。黄色や緑色の鼻水、鼻づまり、頬やおでこの痛み・圧迫感、発熱などの症状が比較的急に現れます。多くの場合、適切な治療で数週間以内に改善することがありますが、治療が不十分だと慢性化することがあります。
慢性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎が十分に治り切らなかった場合や、アレルギー性鼻炎が持続することで副鼻腔の炎症が長引いた場合などに、発症から12週間以上症状が続く「慢性副鼻腔炎」に移行することがあります。慢性化すると膿のような鼻水・後鼻漏・嗅覚障害・頭重感などが持続し、日常生活の質に影響することがあります。
好酸球性副鼻腔炎
好酸球性副鼻腔炎は、アレルギーに関係する白血球の一種「好酸球(こうさんきゅう)」が副鼻腔に集まって炎症を起こすタイプで、両側の副鼻腔に多発性の鼻茸(はなたけ)が生じやすいことが特徴です。嗅覚障害が初期から強く現れること、手術後も再発しやすいことなど、通常の慢性副鼻腔炎とは経過が異なります。気管支喘息やアスピリン不耐症を合併していることも多い疾患です。日本では難病(指定難病)に指定されています。
副鼻腔炎の主な症状

鼻水・後鼻漏(こうびろう)
副鼻腔炎の鼻水は、初期は透明でさらっとしていても、細菌感染が加わると黄色・黄緑色になり、粘り気が強くなることがあります。鼻の前から出るだけでなく、のどの奥に流れ込む「後鼻漏(こうびろう)」として感じられることも多く、「のどにいつも何かが流れる」「のどがつまった感じがする」「寝ているときに鼻水がのどに流れて咳が出る」といった訴えにつながります。後鼻漏による慢性的な咳が、気管支炎や喘息と区別しにくいことがあります。
鼻づまり
副鼻腔の炎症と粘膜の腫れにより、鼻がつまって口呼吸になることがあります。特にお子様の場合、鼻づまりが続くと夜中に鼻が詰まって目が覚める・いびきをかく・食事中も口を開けて呼吸するといった変化が現れることがあります。口呼吸が習慣化すると、口腔内の乾燥・虫歯・顎の発育への影響も懸念されるため、早めの対処が重要です。
顔面の痛み・頭重感
副鼻腔に膿や粘液がたまることで、頬・おでこ・眼の周囲・頭の奥が重く感じられたり、痛みを伴うことがあります。前かがみになったときや、朝起きたときに症状が強まることがあります。「頭痛かと思っていたが、副鼻腔炎だった」というケースも少なくありません。
嗅覚障害
副鼻腔炎が進むと、においをうまく感じ取れなくなることがあります。においを感じる嗅細胞が集まっている嗅裂(きゅうれつ)部分が炎症や鼻茸によってふさがれることが原因のひとつです。嗅覚障害は食欲や味覚にも影響し、生活の質を大きく低下させることがあります。
子供に現れやすい副鼻腔炎の特徴
お子様の副鼻腔炎は、大人に比べて症状がわかりにくいことがあります。「鼻水がずっと出ている」「いつも口を開けて呼吸している」「鼻をすする音が続く」「夜に咳が出る」「なんとなく元気がない、集中力がない」といった様子が副鼻腔炎のサインである場合があります。また、お子様は中耳炎を合併しやすいため、「耳が痛い」「聞こえにくそうにしている」という変化も副鼻腔炎と関連していることがあります。
副鼻腔炎の主な原因
風邪・ウイルス感染
副鼻腔炎のきっかけとして最も多いのは、風邪(上気道炎)です。ウイルスが鼻の粘膜に感染して炎症が生じ、副鼻腔の出口(自然孔)が腫れてふさがると、そこに細菌が繁殖して急性副鼻腔炎が起こることがあります。保育園や幼稚園、学校での感染機会が多いお子様は、繰り返しやすい傾向があります。
アレルギー性鼻炎・花粉症
アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)が続くと、鼻の粘膜が慢性的に腫れた状態が持続し、副鼻腔の換気・排泄機能が低下して副鼻腔炎を起こしやすくなります。「花粉の季節になると副鼻腔炎が悪化する」という方は、アレルギー性鼻炎の治療を並行して行うことが重要です。
鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)
鼻の左右を仕切る「鼻中隔(びちゅうかく)」が左右どちらかに曲がっている状態を鼻中隔弯曲症といいます。鼻中隔が弯曲していると片側の鼻腔が狭くなり、換気が悪くなることで副鼻腔炎を起こしやすくなることがあります。
鼻茸(はなたけ)
慢性的な炎症によって鼻腔・副鼻腔の粘膜がポリープ状に肥大した状態を「鼻茸(はなたけ)」といいます。鼻茸が大きくなると副鼻腔の出口をふさいでしまい、副鼻腔炎が悪化・慢性化することがあります。好酸球性副鼻腔炎では鼻茸が多発しやすい傾向があります。
子供の副鼻腔炎について──「鼻水が長引く」は耳鼻咽喉科へ
「子供の鼻水が1ヶ月以上止まらない」「毎年冬になると副鼻腔炎になる」「副鼻腔炎か風邪かの区別がつかない」――親御さんからこうしたご相談を多くいただきます。
お子様の副鼻腔炎は、鼻の構造が発達途上にあることや、集団生活でウイルスや細菌に感染する機会が多いことから、大人よりも起こりやすいとされています。また、副鼻腔と中耳をつなぐ耳管が短く傾きが水平に近いため、副鼻腔炎と中耳炎を同時に発症するケースも少なくありません。
子供の副鼻腔炎は「小児科と耳鼻科どちらへ行けばよいか」迷われる親御さんも多いかと思います。発熱・全身症状が強い急性期はまず小児科でご相談いただくのも一つですが、鼻づまり・鼻水・後鼻漏といった鼻の症状が中心の場合や、症状が長引いている場合、中耳炎を合併している場合は、耳鼻咽喉科での診察をおすすめします。鼻内視鏡で副鼻腔の状態を直接確認できるのは耳鼻咽喉科ならではの強みです。
当院では、お子様が怖がらないよう丁寧に声をかけながら診察を行っています。「うちの子、じっとしていられるかな?」とご心配な親御さんも、どうぞ安心してご来院ください。
副鼻腔炎の治療
副鼻腔炎の治療は、急性か慢性か・原因・重症度によって異なります。治療の効果には個人差があります。
薬物療法
急性副鼻腔炎に細菌感染が疑われる場合は、抗菌薬(抗生物質)を使用することがあります。慢性副鼻腔炎に対しては、少量のマクロライド系抗菌薬を長期間(通常3〜6ヶ月)投与する「マクロライド少量長期療法」が有効とされており、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のガイドラインでも推奨されています。また、炎症を抑えるための鼻噴霧用ステロイド薬、粘液の排泄を助ける去痰薬、アレルギー性鼻炎を合併している場合は抗アレルギー薬なども使用されることがあります。
鼻洗浄・鼻処置
院内での鼻処置(吸引・鼻腔洗浄・ネブライザー療法)は、副鼻腔炎の症状緩和に役立つことがあります。副鼻腔内にたまった膿や粘液を取り除き、薬が患部に届きやすくなる効果が期待されます。特にお子様では、鼻水をしっかり取り除くことで耳管の機能が改善し、中耳炎の予防にもつながることがあります。
自宅での鼻洗浄(生理食塩水による鼻うがい)も、慢性副鼻腔炎の症状管理に有用とされています。やり方については診察時にご説明しますので、お気軽にご相談ください。
アレルギー性鼻炎の治療との並行
アレルギー性鼻炎が副鼻腔炎の背景にある場合は、アレルギー自体の治療も重要です。当院では、スギ花粉やダニに対する「舌下免疫療法」も行っています。根本的なアレルギー体質の改善を目指す治療で、副鼻腔炎の再発予防にも効果が期待されることがあります。詳しくは舌下免疫療法のページをご覧ください。
手術治療(内視鏡下副鼻腔手術)
薬物療法を十分に行っても症状が改善しない場合、好酸球性副鼻腔炎や大きな鼻茸がある場合は、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)が検討されることがあります。当院では手術設備を持っていませんが、必要と判断される場合は提携する専門医療機関へのご紹介を速やかに行います。
よくあるご質問
- 鼻水・鼻づまり・後鼻漏(のどへ流れる鼻水)といった鼻の症状が主体の場合や、症状が2〜3週間以上続いている場合は、耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。耳鼻咽喉科では鼻内視鏡で副鼻腔の状態を直接確認でき、吸引・鼻洗浄などの処置も院内で行えます。また、お子様の副鼻腔炎は中耳炎を合併していることが多く、耳の状態もあわせて確認できる耳鼻咽喉科の受診が適しています。発熱など全身症状が強い場合はまず小児科でのご相談も一つの選択肢ですが、鼻の症状が長引く場合はぜひ当院にご相談ください。
- 急性副鼻腔炎は、適切な薬物療法と鼻処置で改善することがあります。慢性副鼻腔炎に対しては、マクロライド系抗菌薬の少量長期療法(3〜6ヶ月程度)が有効とされており、多くの場合は手術なく症状をコントロールできることがあります。ただし、薬物療法を十分行っても改善が見られない場合や、好酸球性副鼻腔炎・鼻茸が大きい場合などは、手術(内視鏡下副鼻腔手術)が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、症状・画像所見・経過などを総合的に判断しますので、まずは診察にお越しください。
- 風邪の鼻水は透明でさらっとしていることが多く、通常1〜2週間程度で改善していきます。一方、副鼻腔炎の鼻水は黄色・黄緑色・粘り気が強い・においがある、といった特徴がみられることが多く、2週間以上症状が続くことがあります。また、顔の痛み・頭重感・後鼻漏・嗅覚の低下を伴う場合は副鼻腔炎が疑われます。「風邪をひいてから2週間以上鼻の症状が続いている」「鼻水が黄色くなってきた」「お子様の鼻水が1ヶ月以上止まらない」という場合は、副鼻腔炎の可能性がありますので、耳鼻咽喉科での診察をおすすめします。
お問い合わせ
診療時間・アクセス
土支田耳鼻咽喉科
アクセス
〒179-0076
東京都練馬区土支田二丁目20番8号
PRIMA CLASSE 2階
電車でお越しの場合
都営大江戸線「光が丘駅」A4出口を出て徒歩約15分
バスでお越しの場合(西武バス)
当院のすぐ近くには「高松幼稚園西」および「土支田二丁目」の2つのバス停があり、各主要駅から直通バスが頻繁に運行しています。
お車・自転車でお越しの場合
提携駐車場完備(8台設置)
※クリニック受診後、プラザ薬局にて処方箋をお出しになった方のみ、30分チケットをお渡しします。
土支田周辺はもちろん、光が丘・成増・石神井公園といった少し離れたエリアからお車でご来院いただく際も便利です。
駐輪場完備
※ご利用いただけるのはテナント前のみです。テナント裏は居住者専用スペースとなっており、患者様はご利用いただけませんので、あらかじめご了承ください。
| 診療受付時間 | 時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9:00〜 12:30 |
○ | ○ | ○ | - | ○ | ○ | |
| 14:30〜 18:30 |
○ | ○ | ○ | - | ○ | - |
※休診日 / 木曜、土曜午後、日曜・祝日