味覚障害
こんなお悩みはありませんか?
- 食べ物の味がしない、または薄くしか感じられなくなった
- 何を食べても苦い・塩辛いなど、いつも同じ変な味がする
- コロナにかかってから味がわからないまま回復しない
- 亜鉛不足と言われたことがあるが、どこで診てもらえばよいかわからない
- 子供が「ご飯がまずい」「味がしない」と言い出した
- 薬を飲み始めてから味の感じ方がおかしくなった
- 口の中が金属のような変な味がずっとする
- においはするのに、食べ物の味だけがわからない
味覚の異常は「気のせい」や「年のせい」と思われがちですが、亜鉛不足・薬の副作用・コロナ後遺症・全身疾患など、はっきりとした原因がある場合も少なくありません。食事が楽しめなくなると栄養不足や食欲低下にもつながります。気になる症状があれば、早めに耳鼻咽喉科へご相談ください。
味覚障害とは
味覚障害とは、食べ物の味を感じる機能が低下・消失したり、実際とは異なる味に感じたりする状態のことです。私たちが「味」を感じるのは、舌の表面にある「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官が甘味・塩味・酸味・苦味・うま味などの成分を感知し、その信号が神経を通じて脳へ伝わることで起こります。この経路のどこかに異常が生じると、味覚障害として現れます。
味覚障害は決して珍しい症状ではありません。日本では年間20万人以上が味覚障害を訴えているとされており、近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による味覚障害が広く知られるようになったことで、受診される方が増えています。
味覚と嗅覚は「風味」として一体に感じられる感覚です。「においがしないから味もわからない」という状態は、味覚神経そのものではなく嗅覚の低下が原因であることも多く、味覚障害と嗅覚障害を正確に区別して診断することが、適切な治療への第一歩となります。
当院では、問診・口腔内の視診・味覚検査・血液検査(亜鉛値の確認など)をもとに原因を丁寧に調べ、患者様一人ひとりに合った治療をご提案しています。「味がおかしい」「食事が楽しめなくなった」と感じたら、まずご相談ください。

味覚障害の種類と主な症状
味覚障害の症状は、「味がしない」だけではなく、さまざまな形で現れることがあります。
味覚減退・味覚消失(味が薄い・まったくしない)
味を感じる力が全体的に低下した状態を「味覚減退(みかくげんたい)」、ほぼ完全に失われた状態を「味覚消失(みかくしょうしつ)」といいます。「何を食べても味がしない」「食事が砂を食べているような感じ」「濃い味付けにしないと感じられない」という訴えが代表的です。食事の楽しみが失われるだけでなく、塩分・糖分のとりすぎにつながることもあるため注意が必要です。
異味症(味が変質して感じられる)
実際の味とは異なる味として感じられる状態を「異味症(いみしょう)」といいます。「甘いはずのものが苦く感じる」「何を食べても金属のような味がする」「しょうゆをかけると変なにおいがする」といった訴えが見られます。特にコロナ後遺症として異味症が長期間続くケースが増えており、回復に時間がかかることがあります。
自発性異常味覚(何もないのに変な味がする)
食べ物がないときでも「口の中が苦い」「金属の味が続く」「常に塩辛い感じがある」という状態を「自発性異常味覚(じはつせいいじょうみかく)」といいます。精神的なストレスや薬の副作用が関係していることがあります。
解離性味覚障害(特定の味だけわからない)
甘味・塩味・酸味・苦味・うま味のうち、特定の味だけが感じにくくなる状態です。亜鉛不足によって起こることがあり、「甘みだけがわからない」「うま味を感じにくくなった」という形で現れることがあります。
食欲低下・体重減少
味覚障害が続くと、食事への意欲が失われ、食事量が減少することがあります。特にご高齢の方では栄養不足・体重減少・フレイル(虚弱)につながることがあるため、早めの対応が重要です。
味覚障害の主な原因
亜鉛不足
味覚障害の原因として最も多いとされているのが、亜鉛の不足です。亜鉛は味蕾の細胞を維持・再生するために欠かせないミネラルで、不足すると味蕾の機能が低下し、味を感じにくくなることがあります。偏った食事・過度なダイエット・食欲不振による食事量の減少・加工食品への偏りなどで亜鉛が不足しやすくなります。また、特定の薬剤が亜鉛の吸収を妨げることがあります。
血液検査で亜鉛値を確認することができます。亜鉛不足が確認された場合は、亜鉛製剤の補充と食事内容の見直しによって改善することがあります。亜鉛を多く含む食品として、牡蠣・牛肉・豚レバー・納豆・ナッツ類などが知られています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の味覚障害
新型コロナウイルス感染症は、味覚障害・嗅覚障害を後遺症として引き起こすことが広く知られています。感染による味蕾・神経への直接的なダメージや、嗅覚障害に伴う風味の変化が原因とされています。「コロナにかかってから味がわからない」「食べ物の味が変に感じる」という症状が数ヶ月以上続く方も少なくありません。適切な治療と経過観察によって回復することがありますので、あきらめずにご相談ください。
薬剤性味覚障害
特定の薬剤が味覚障害を引き起こすことがあります。降圧薬・利尿薬・抗菌薬・抗がん剤・骨粗しょう症治療薬・抗アレルギー薬など、さまざまな薬剤が味覚に影響することがあるとされています。「薬を飲み始めてから味がおかしくなった」という場合は、薬剤性味覚障害の可能性があります。服用中の薬がある場合は、受診の際にお薬手帳をご持参ください。
口腔・舌の疾患
口腔カンジダ症・舌炎・ドライマウス(口腔乾燥症)・唾液分泌の低下なども味覚障害の原因となることがあります。唾液は食べ物の味成分を味蕾へ届ける重要な役割を担っているため、唾液が少ない状態では味を感じにくくなることがあります。
全身疾患・その他の原因
糖尿病・腎臓病・肝臓病・甲状腺疾患・貧血なども味覚障害と関連することがあります。また、加齢とともに味蕾の数が減少し、味覚が低下することも知られています。頭部外傷・顔面神経麻痺・脳腫瘍などが味覚神経に影響することもあるため、「突然味がわからなくなった」という場合は早めの受診をおすすめします。
子供の味覚障害・お子様の「ご飯がまずい」が気になる親御さんへ

「子供が急に『何を食べても味がしない』と言い出した」「食事を残すことが増えて、食欲が落ちてきた」「コロナにかかってから食べ物の好みが変わった気がする」——こうした親御さんのご不安を当院でもお聞きすることがあります。
お子様の味覚障害は、大人と比べて気づかれにくいことがあります。「好き嫌いが増えた」「食事が遅くなった」「食べるのを嫌がるようになった」という変化が、実は味覚障害のサインである場合があります。
お子様の味覚障害の原因として特に多いのが以下のものです。
- 亜鉛不足(偏食・少食・加工食品への偏りなど)
- 新型コロナウイルス感染症後の後遺症
- 口腔内の炎症
- カンジダ感染
- 鼻づまりによる嗅覚低下(副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎)に伴う風味の低下
特に亜鉛不足は、成長期のお子様に起こりやすい原因のひとつとされています。インスタント食品・ファストフード・お菓子に偏った食生活では亜鉛が不足しやすい傾向があります。また、鼻づまりが続いているお子様は、においがわからないために風味を感じにくくなり、「味がしない」と訴えることがあります。鼻の治療を行うことで味覚の問題が改善することがありますので、鼻の症状を伴う場合は副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎のページもあわせてご参照ください。
「子供の味覚障害は何科?」とお調べになって来院される親御さんも多くいらっしゃいます。耳鼻咽喉科では口腔内・鼻・喉をあわせて診察できるため、お子様の味覚の変化が気になる場合にも適した診療科です。まずはお気軽にご相談ください。
味覚障害の治療
治療の効果には個人差があります。以下はあくまで一般的な治療の流れです。
亜鉛製剤の補充
亜鉛不足が確認された場合は、亜鉛製剤の内服による補充を行います。亜鉛製剤は保険適用で処方できるものがあります。効果が出るまでに数ヶ月かかることがありますが、継続することが大切です。併せて、亜鉛を多く含む食品を意識的にとるよう食事指導も行います。
原因疾患・誘因の治療
薬剤性味覚障害が疑われる場合は、原因薬剤の変更・中止を主治医と連携して検討することがあります。口腔カンジダ症・ドライマウスがある場合はそれぞれに応じた治療を行います。副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎による嗅覚低下が背景にある場合は鼻の治療を優先することで、味覚の改善につながることがあります。
コロナ後遺症による味覚障害への対応
新型コロナウイルス感染症後の味覚障害に対しては、亜鉛製剤の補充・ビタミン剤の使用・嗅覚訓練(においのリハビリ)との並行が行われることがあります。回復には時間がかかることがありますが、適切な経過観察と治療継続が重要です。
生活上の注意点
- 亜鉛を多く含む食品(牡蠣・赤身肉・大豆製品・ナッツ類など)を意識してとる
- 加工食品・インスタント食品の食べすぎを控える
- 口腔内を清潔に保ち、食後の歯磨きとうがいを丁寧に行う
- 水分をこまめにとって口腔内の乾燥を防ぐ
- 服用中の薬がある場合はお薬手帳を持参して医師に相談する
- ストレスや睡眠不足を解消し、免疫機能の回復を助ける
よくあるご質問
- はい、味覚障害は耳鼻咽喉科で診察できます。新型コロナウイルス感染症後の味覚障害は、数週間〜数ヶ月で自然に回復することがある一方、長期間続く方もいらっしゃいます。「そのうち戻るだろう」と放置するだけでなく、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。当院では血液検査で亜鉛値の確認を行い、不足している場合は亜鉛製剤の補充をご提案することがあります。嗅覚障害が重なっている場合は嗅覚訓練も組み合わせることがあります。治療の効果には個人差がありますが、あきらめずにご相談ください。
- お子様が味を感じにくくなる背景には、亜鉛不足・鼻づまりによる嗅覚低下・コロナ後遺症などさまざまな原因が考えられます。「好き嫌いが増えた」「食欲が落ちた」という変化も、味覚障害のサインである場合があります。耳鼻咽喉科では口の中・鼻・喉をあわせて診察でき、血液検査で亜鉛値の確認も行えます。鼻づまりがある場合は副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が影響していることもあるため、鼻の状態もあわせて確認することが大切です。「子供の味覚障害 耳鼻科」とお調べになって来院される親御さんも多くいらっしゃいますので、お気軽にご相談ください。
- 亜鉛不足が原因の味覚障害は、亜鉛を補充することで改善することがありますが、亜鉛不足以外の原因(薬の副作用・口腔疾患・全身疾患など)が重なっている場合は亜鉛だけでは改善しないことがあります。市販のサプリメントで亜鉛を補うことは一つの選択肢ですが、過剰摂取によって銅の吸収が妨げられるなどの問題が生じることもあります。正確な亜鉛値の確認と適切な量の補充のためにも、まずは医療機関での血液検査をおすすめします。保険適用の亜鉛製剤を処方できる場合がありますので、「味がおかしい」と感じたら自己判断せずにご相談ください。
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土支田周辺はもちろん、光が丘・成増・石神井公園といった少し離れたエリアからお車でご来院いただく際も便利です。
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