声帯ポリープ・声帯結節

こんなお悩みはありませんか?

  • 声がかれてきた、ガラガラした声が続いている
  • 声を出すと喉が疲れやすく、長時間話すのがつらい
  • 高い声が出にくくなった、声が裏返るようになった
  • 子供の声がずっとかれていて、風邪でもないのに治らない
  • 仕事で声をよく使うが、最近声が出にくくなってきた
  • カラオケや大声を出した後から、声の調子がずっとおかしい
  • 「声帯に異常があるかもしれない」と言われて、詳しく調べてほしい
  • 声のかすれが2週間以上続いていて、何科に行けばよいかわからない

声のかすれは「疲れのせい」「風邪の名残り」と放置されがちですが、声帯ポリープや声帯結節が原因である場合、自然に治ることは少なく、声を使い続けることでさらに悪化することがあります。声の異常が2週間以上続く場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。

声帯ポリープ・声帯結節とは

声帯ポリープとは

声帯ポリープとは、声帯の粘膜に良性のポリープ(腫瘤)が形成された状態です。声帯は左右に1本ずつあり、息を吐くときに振動することで声が生まれます。この繊細な粘膜に強い刺激や負荷が加わると、粘膜下に出血や浮腫(むくみ)が生じ、ポリープが形成されることがあります。

声帯ポリープは多くの場合、片側の声帯に1つできることが多く、大声を出したときや声を張り上げた際などの急激な負荷が引き金になることがあります。「カラオケで歌い過ぎた翌日から声がかれた」「怒鳴り声を出した後から声が戻らない」というきっかけで気づくケースがよく見られます。

声帯結節とは

声帯結節とは、声帯の中央付近に左右対称に硬いたこのような結節(結節性病変)ができた状態です。声帯ポリープが比較的急性の経過で形成されるのに対し、声帯結節は声の酷使を長期間繰り返すことで、声帯粘膜に慢性的な摩擦・刺激が加わり、少しずつ形成されていく点が特徴です。

声帯結節は声をよく使う職業の方に多く見られます。教師・保育士・営業職・アナウンサー・歌手などが代表的ですが、お子様にも多く見られる疾患です。特に活発で大声で遊ぶことが多い男の子に多い傾向があるとされており、「子供の声がずっとガラガラしている」「風邪でもないのに声がかれている」という場合、声帯結節が原因であることがあります。

2つの違いと共通点

声帯ポリープと声帯結節はどちらも声帯への過剰な負荷によって生じる良性の病変です。声のかすれ(嗄声)が主な症状という点は共通していますが、形成のしくみ・形状・治療のアプローチに違いがあります。いずれも喉頭内視鏡検査(ファイバースコープ)で声帯を直接観察することで正確に診断することができます。

当院では、喉頭内視鏡を用いて声帯の状態を丁寧に確認し、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療をご提案しています。「声がおかしい」「声帯を診てもらいたい」という場合は、まずご相談ください。

声帯ポリープ・声帯結節の主な症状

声のかすれ(嗄声)

最も代表的な症状が声のかすれです。「声がガラガラする」「声がかすれて出にくい」「話しているうちに声が途切れる」という訴えが多く見られます。声帯ポリープは比較的急に症状が現れることが多く、声帯結節は徐々に声質が変化していくことが多い傾向があります。

高音が出にくい・声が裏返る

声帯の振動が障害されることで、高い音域が出にくくなったり、声が裏返ったりすることがあります。「以前は出ていた高音が出なくなった」「歌うと声が割れる」という訴えは、声帯に病変がある場合の特徴的なサインのひとつです。

声の疲れやすさ

少し話しただけで声が疲れる、長時間の会話や電話が苦痛になるといった症状が現れることがあります。声を職業として使う方にとっては、仕事への支障が大きく、早めの対応が必要なことがあります。

喉の違和感・異物感

声帯に病変があると、喉に何かが引っかかっているような感覚・イガイガする感じを伴うことがあります。咳払いをしたくなる・常に喉に意識がいくといった訴えも見られます。

子供の声がれ

お子様の場合、声帯結節による声がれが「風邪ではないのにずっと声がガラガラしている」「活発に遊んだ日の翌日に声がかれる」という形で現れることがあります。お子様は自分で症状をうまく伝えられないこともあるため、「声がいつもと違う」「声がかれている日が続いている」と気づいた場合は、一度耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。

声帯ポリープ・声帯結節の主な原因

声の酷使・発声の誤った習慣

声帯ポリープ・声帯結節に共通する最大の原因が、声の使い過ぎや誤った発声習慣です。大きな声を出し続ける・高い声を無理に出す・喉に力を入れて話すといった行為が、声帯粘膜に繰り返し摩擦・衝撃を与えます。

職業的に声を多く使う方(教師・保育士・営業職・歌手・アナウンサーなど)はリスクが高いとされていますが、日常的に大声で話す習慣がある方や、カラオケ・スポーツ観戦などで頻繁に大声を出す方にも起こることがあります。

喫煙・乾燥・逆流性食道炎

たばこの煙は声帯粘膜を直接刺激し、慢性的な炎症を引き起こすことがあります。また、空気の乾燥・口呼吸による喉の乾燥も声帯への負担を増大させることがあります。胃酸が食道・喉頭まで逆流する逆流性食道炎も、声帯の粘膜に慢性的なダメージを与え、声帯ポリープの発症に関係することがあるとされています。

子供の声帯結節の原因

お子様の声帯結節は、活発に遊んで大声を出すことが多い子供に起こりやすいとされています。特に活動的な男の子に多い傾向があり、「外で元気よく遊ぶ子供の声がずっとかれている」という場合は声帯結節が疑われることがあります。多くの場合、声の安静と適切な指導によって改善することがありますが、状態によっては専門的な評価が必要なことがあります。

声帯ポリープ・声帯結節の治療

治療の効果には個人差があります。以下はあくまで一般的な治療の流れです。

声の安静・保存療法

声帯結節の初期や、声帯ポリープが小さい段階では、まず声の安静を第一に行います。話す量を減らす・大声を出さない・ひそひそ声(囁き声)も声帯に負担をかけるため避けるといった指導を行います。声の安静と並行して、吸入療法・内服薬(炎症を抑える薬など)による保存療法を行うことがあります。

音声訓練(ボイストレーニング)

言語聴覚士(ST)による音声訓練は、声帯結節の治療において有効とされることがあります。正しい発声方法を習得することで声帯への負担を減らし、結節の縮小・症状の改善につながることがあります。音声訓練に対応した専門医療機関へのご紹介も行います。

手術療法(喉頭微細手術)

保存療法・音声訓練を十分に行っても改善が得られない声帯ポリープや、大きな結節に対しては、手術による切除が検討されることがあります。全身麻酔下で喉頭顕微鏡を用いて声帯を拡大しながら、病変を丁寧に切除する「喉頭微細手術(こうとうびさいしゅじゅつ)」が行われることがあります。手術が必要と判断された場合は、連携する専門医療機関へ速やかにご紹介します。

なお、お子様の声帯結節は成長とともに自然に改善することもあるため、基本的には声の安静・生活指導が優先されます。手術は成長が落ち着いてから検討されることが多いとされています。

生活上の注意点

  • 大声・長時間の発声を控え、声帯を休ませる期間を設ける
  • こまめな水分補給で声帯の乾燥を防ぐ
  • 室内の加湿を心がける(湿度50〜60%を目安に)
  • たばこ・アルコールなど声帯への刺激を避ける
  • 逆流性食道炎がある場合は食後すぐに横にならない
  • 寝る前の食事を避けるなどの対策をとる
  • 症状が改善しても声の使い方の習慣を見直し、再発を予防する

よくあるご質問

お子様の声がれが2週間以上続く場合は、声帯結節が原因である可能性があります。特に活発で大声で遊ぶことが多いお子様に起こりやすく、「子供の声帯結節」は耳鼻咽喉科で診察を行う疾患のひとつです。耳鼻咽喉科では喉頭内視鏡(ファイバースコープ)を使って声帯の状態を直接確認することができます。お子様の声帯結節は多くの場合、声の安静と生活指導で改善することがありますので、「子供の声がれが治らない」と感じたら、まずは耳鼻咽喉科にご相談ください。
声帯ポリープは、できてすぐの小さい段階であれば、声の安静と保存療法によって縮小・改善することがあります。ただし、ポリープが大きい場合や保存療法を十分行っても改善が得られない場合は、手術(喉頭微細手術)が検討されることがあります。「声がかれているが手術は怖い」と感じる方も多いですが、まずは声の安静と保存療法を試みたうえで、経過を見ながら判断することが多いため、早めに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。
声のかすれが2週間以上続く場合は、声帯ポリープ・声帯結節のほか、まれに喉頭がんなどの可能性も否定できないため、自己判断せずに耳鼻咽喉科を受診されることをおすすめします。喉頭内視鏡(ファイバースコープ)を用いることで、声帯の状態を直接観察し、良性か悪性かの鑑別を行うことができます。声がれは「たいしたことない」と放置されがちですが、早期発見・早期治療が予後を大きく左右することがあります。「声のかすれが続いている」という場合は、ぜひ一度ご相談ください。
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